あそけし

メイドブログ

Unto thee, immortal one Ⅱ

In the realm where shadows dwell, and whispers softly creep, There lived a witch of woe and wonder, in sorrow she did steep. Beneath the Ponderosa Pine, her lair of somber hue, She pondered on the mysteries, of life so lost and true. With …

覚書

ここ最近のことを振り返ると、私の脳髄は何か病毒に冒されていたのではなかろうかという疑念が忽ち頭をもたげてくる。直情径行甚だしく、そうあるべき原初の状態、つまり倦怠と衰弱のなかでいつ訪れるとも知れぬ破滅をのみ望み待つあの根源的な倫理的態度に…

快癒は無い

一枚一枚と皮を剥がれ、存在の穴という穴に回転する歯車を投げ込まれ、あり合わせの衣装を纏うことによって、無窮の闇、つまり身体内に局在化された精神的嚢胞と気まぐれな情緒興奮に由来する転導性と樅の木屑の混合物こそが分泌腺であることが明かされた暁…

日記 11/7【ビジュアル版】

ゆられゆらめく

メイドカフェ「銀河系の中心にある肝臓」は本日も営業中だ。そこで雇われているメイドの一人に◒ ⳧という名前の娘がいて、彼女はその名前の示すがごとく実際上一つの記号であり、また記号でしかなかった。出勤するべく入り口のドアを開けると小気味よいベルの…

ある明晰な記録

一つの端的な事実が指し示すところにしたがって、あらゆる可能性に思いを巡らせてみたのですが、ただひとつ明らかなことには「壊れた」以降何か重くて黒い靄のようなものが魂の上にのしかかっていて私の健全な認識活動の一切が妨害されているのです。意識外…

言葉が消える

それ自体何らかの形で残されることなく、ひとたび空間に投げ入れられた言葉の束のやわな集合である口頭の言語では、即応性と当事者性の観点から、日頃めったに出現せず、それゆえ相手の耳には奇怪な音韻の総体であるように聞こえてしまいかねない難解な言葉…

𓃟

家の人間以外の誰ともほぼ会話することがないまま彼此数年経っている。「誰とも話さないでいると脳が鈍る」というのは本当で、最近では何か考え事をしようとしても靄がかかったように何も考えることが出来ない。それと比例してただでさえごみごみしていた部…

催眠についての備忘録前編

「言葉を意識する必要はない」とは催眠音声で度々耳にする定番文句である。確かに聴くとき言葉の一々を意識しているとは言えないが、たとえ聴き手がそのように努めたとしても、作中の各所で自身に向けられる暗示の言葉の数々の意味理解には多少なりとも対象…

赤ちゃん🐊とマケドニアの偉大なる専制

胃と腸の間隙を縫って絞殺された姉妹の墓が建てられた日の夜、メイドカフェ「地球」はマケドニア王国の統治下にあり、生命の負債を一身に負った墓石はその脆弱性の故に重金属にも似た凶々しい閃光を周囲に放っていた。墓石を取り囲んで銀色の病を声高に誦す…

日記 6/23

毎月第三木曜日には習い事がある。これまでの経験則が教えるところ、第三週の木曜日というのは大体20日前後に訪れるものだが、去る昨日の6月22日は月始まりから数えて四回目の木曜日であったのだ。「今日はそれ(習い事)やって無いですね」「はにゃ?第三週の…

回想

微睡みのなかにある意識はその報復として視神経と後頭葉にある密接な繋がりを絶とうとあらゆる悪巧みを企てているようだ。脳髄が揺らめいて頭部がそれ自体で固有の重力を獲得したかのように振る舞い、歪められた視界に半円の天板と痙攣する二つの部分が映り…

壊れた

精神は混迷の極にあった。かねてより私が密かにその内に神秘なるものの働きを認めていた、汚濁とか墜落とかいった事柄からは永遠に隔絶されていなければならないのであり、私が今までの試みの中でもただ二つだけ、深夜の異常な神経興奮によって神経の根を意…

日記 6/5 寝れない

部屋の照明に痣のような陰りができていて気持ち悪いなと思った。焦げたというわけでもなさそうだし......はてどうしたものか。眼と鼻の先にある不可思議を放置してやすやすと眠りに就くことなんて出来ない、帰郷の途につく道すがら、あさっての方向に何か特…

日記 5/31

何かの拍子にあらかじめ仕組まれた予定調和の覆いが外れて膨大な無があらわになり、あると信じて疑わない因果法則の力添えもあって、いずれそれが実現されると約束付けられていることが天の理法であると思われたところの明瞭で甘美な未来への展望が広大無辺…

日記5/14

たっぷり睡眠を取ったのに快活に振る舞うことができねーっという明澄な悪夢の日々が存在しており、その惰性の繰り返しを離れたところから眺めているという感じになっております。しかし生活全般を俯瞰して見ているという感覚があるとはいえそれは意識を通し…

裂かれた花冠

実のところ、ゴシック式の豪奢な小舟を、隠された泉に浮かべ、そこで予期せぬ客の来訪を待ち望み続けるということは精神衛生の観点から見て、あまりよろしくないことだ。間断なく上下する鍬鋤の残像を遠くに眺めながら、この退屈極まりない労働時間をやり過…

Unto thee, immortal one

Beneath the Ponderosa Pine, a witch of wonder and woe, Her wings unfurled like a tapestry, freedom's emblem aglow. She danced with gentle octopuses, misted in pink spray, In depths of imagination, where madness held sway. As a captain of t…

日記 3/11

「精神がアンビヴァレンスになってきた」 「アンビヴァレンスの意味をご存知か」 「いえ」 「その意味の未だ与り知らぬ語を用いて自己の様態を表出するような命題は意味を持ちうるか」 無「否。」 「しかしそのことによってお前の存在が損なわれるということはないので…

ほどほどにしたまえよ

生後一ヶ月を迎えたジャンガリアンハムスターのみかんちゃん。他のハムスターと比べてその発達は目覚ましく、出産直後の身長は約2cmほどだったが、一日後には4cm、また一日後には8cmと、指数関数的にすくすくと成長した。生まれてから30日目にあたる今、みか…

眠れぬ夜に

なかなか眠りにつくことが出来なかったので、焼き眠剤を服用することにした。眠剤といっても今手元にあるのは医師から直接処方されるような、脳髄にキッチキチに作用して服用後の精神に異様な活力、もしくは安らぎを与え、普段私たちを人間たらしめているよ…

日記 2/22

10時ごろに起床。全身が寝起きの虚無感で埋め尽くされていたが、散歩するために必要な気力をなんとか絞り出し、後は四肢を動かすための動力が必要だとなったが、こっちは用意することが出来なかった。窮余の策としてホバー移動で外へ繰り出したのが正午過ぎ…

日常の気づき

その日は何の夢も見ることができず、意識は暗闇の中に沈んでいたのだが、唐突に「起きろ」という声が聞こえ、私の睡眠は中断された。恐らくだがその時家にいた者のうちの何某かによる仕業ではなかった。というのも、その声は呼びかけであるので当然音声言語…

日記 2/9

。彼は、私のような巨大測地オブジェクトの数字の処女」いや、ある波長、見つからざる者となれ、神託が下った。それを受けて精神はまあいいかとなり、森羅万象と溶け合うべく変容を始めたが、すぐに飽きて完全な反骨となり、泣きながら極性を反転させた。そ…

チェックシートテスト!

この記事は、あなたの現実に対する認識をチェックすることができる楽しいページです。当てはまるものに✔︎をつけ、片手間でテキトーに進めていくのではなく、ゆっくりと丁寧に進めていきましょう。目まぐるしく移り変わる日常的営みの隙間に挟まれたこの幕間…

ふるさと

故郷 兎追って追って追って追って追って追ってたらなんか溶けた ついでに全部の土地も溶けた 父母「ゥーーーーーー(アカシックレコードを直視し、溶けている)」 逆の生理、死理(死んでいる) 今回は会話の中でよく使うけど忘れがち!な英単語を紹介しますの…

月刊農業 1月号

歯車が相互にかみ合い、いつまでも眺めていたくなるような秩序の相を成している。しかし今私の手には農薬がある。こんなこともあろうかと以前近くの農場からパラコートをくすねておいたのだ。ジグワットと混合させたような雑魚ではなく正真正銘ホンモノのパ…

うなぎの産地を特定する10の方法

手付かずの蔓が鬱蒼と生い茂る薄灰色の葡萄畑の地下には粘土岩から成る地層が広がっていて古生代の生態様相を現在に伝えている。約50年前に地質学者を自称する男が大集団を率いて大規模な地勢調査を実施した結果、この集落の地下に広がる幽遠な神秘が暴露さ…

日記1/11

最近湯船に浸かっていると、特に前触れもなく突然電気が消えるということがよく起こる。浴室のドアを開けた途端に消えたり、髪を洗っている最中に消え、あるいは消えていた照明が再び点くこともあったりとタイミングは様々である。家人に尋ねてみても、彼ら…

字数制限の向こう側へ

任意の八文字を想定されていないTwitterで、心ならずも自身の感情の発露を抑圧された挙句不恰好な泥人形を泣く泣く練り続ける羽目になったユーザーが散見される。毎日繰り返される悪魔的波長の放出の電波被害を受けて満身創痍にある私でもそこに何らかの陰謀…