あそけし

メイドブログ

字数制限の向こう側へ

任意の八文字を想定されていないTwitterで、心ならずも自身の感情の発露を抑圧された挙句不恰好な泥人形を泣く泣く練り続ける羽目になったユーザーが散見される。毎日繰り返される悪魔的波長の放出の電波被害を受けて満身創痍にある私でもそこに何らかの陰謀、実に人間的で卑近な欲求、歪みきった淫蕩への渇望などが介在しているということは一目見れば分かるのだが、緻密な分析と観察実験を経た今、前に述べた要素の存在を見てとったことは誤りだったと断言できる。霧に覆われた裏街の路地には、千年至福の境地へと続く裏道が隠されていたのだ。そこではかつて私が戒名を与えた天文学的な数にのぼる妹達とその経産婦が悪い熱に浮かされたように不可解でぎこちない様子で生前の生活行動を再現したかと思えば、一方、神を蔑した為に異形へと姿を変えられた妹の一軍は備え付けられた姿見で自身の今の醜悪極まりない姿を確認するやいなや声にならない悲鳴をあげた。そして、その悲痛な叫喚に呼応して巨大な恒星が物理の法則を完全に無視して彼女らの頭上に引き寄せられたのだ。俗に言う黙示、ハルマゲドンである。私はそれを見たのだ。この最強最悪で最高な劇の閲覧権は地球上で唯一私にのみあった。繰り返して言うが、いつもの路地裏で一際私の目を引いた、場違いで象徴的な紋様が浮かぶコンクリートブロックの隙間から漏れ出た蜜の甘い芳香が私をこの認識の境地へと至らしめた。突如電光石火の如く現れた、飛翔し、目指し、暴れ回り、悪徳の種を撒き散らし童心の放縦を讃えるこの異形は、しかじかの考証を経ずして生物学的にホモサピエンスとは区別されることは道理の自然に属するだろうが、彼女達が(今でも妹であることには変わりなく、故に近親者である)進化の過程で固有の毒生成器官を故意に退化させ、96もある臓腑の大半をも捨ててただの鯉的存在へと矮小化しようと試みた動機の最も深いところにはマゾヒズム的欲求が潜んでいたということを我々は見逃してはならないだろう。我々は踏みつけられて至高の法悦の只中にあり、爆殺され、刺殺され、撲殺され、引き裂かれ、石打ちにされ、銃殺され、嬲り殺され、蒸し殺され、身に覚えのない罪状で磔刑に処されてもなお止むことない快楽を満たす為に何度も地を這う野いちごを摘む善良な子供達に対するあの悪徳を囁く蛇の如く振る舞いを目睹する、そしてまた殺され、殺され続けるだろう。そして貴方達もまた傍の茂みの影から姿を現した見慣れぬ有鱗目に興味を示し、無防備に手を伸ばしてから悶え死ぬまでの僅かニ十数分の間に何をすべきで何をすべきでないかということを考えなければならないのだ。お分かりでしょうか?