あそけし

メイドブログ

日記 21/10/24

意識誕生と時を同じくして発生して以来久しく脳裡を去らないこの疾駆のために私の夜はどんな処刑設計師でも考えに及ばぬような、苛烈極まりないものとなっている。闇に潜み恨めがましくこちらを凝視する猛禽類の光る万の目に囲まれたことはあるか。もしくは夢うつつで乗車した列車がグランギニョル劇場行きの片道急行だったとか...(ここでは毎夜血生臭い惨劇の見世物が催され、車内上部に設置された中継モニターを通して断末魔の叫びが絶えず車内に響いているのだ)
絶対という尺度の上においてもなお、救済の二文字が見出せるようなことは決してこの先もないだろう。
昼もまた邪悪であり、その上一種の息苦しさと倦怠すら覚える始末だ。